この記事でわかること
- 整形外科に通っても良くならない腰痛の“本当の原因”
- 画像に映らない身体の不調とは？
- 腰痛を根本から整える考え方と、今からできるセルフケアの第一歩
「整形外科に通っているのに、腰の痛みが良くならない」
そんなふうに感じたことはありませんか？
レントゲンでは「骨には異常がないですね」と言われ、湿布や電気治療を受ける日々。けれど一向にスッキリしない腰。朝起きるとき、立ち上がるとき、ちょっとした動作のたびに感じる違和感――。「このまま付き合っていくしかないのかな」と、不安になってしまう方も多いのではないでしょうか。
私もこれまで、そうした声をたくさん聞いてきました。
病院では「治療が終わった」と言われても、痛みや違和感は残ったまま。けれど、原因がわからない。どうしていいか分からない。そんな“宙ぶらりん”の状態にある方が、実はとても多いのです。
この記事では、松本市の整形外科クリニックでそんな悩みを抱えた多くの患者さんと関わってきた理学療法士として、**「なぜ腰痛が治らないのか」**という問いに対し、本音でお話ししていきたいと思います。
整形外科でも整骨院でも解決しなかった――そんな腰の痛みの解決方法として、まだ別の視点があることを知っていただけたら嬉しいです。
１．なぜ、整形外科で治らない腰痛があるのか？
整形外科で検査を受けても、「骨に異常はないですね」と言われるケースは少なくありません。レントゲンやMRIで映るのは、主に骨や椎間板の状態。ところが実際の腰痛の多くは、筋肉や筋膜、関節の動き、神経の働きなど、画像には映らない部分に原因があることが多いのです。
さらに、湿布や痛み止めなどの対症療法では、一時的に症状が和らいでも、“根本的な原因”が取り除かれないまま放置されてしまうことも。
とくに「ぎっくり腰のあと、なんとなく違和感が残ったまま…」という方は、身体のバランスが崩れた状態が慢性化している可能性があります。
「治療は終わったのに、痛みだけが残っている」
そんな状態は、構造的なアプローチだけでは解決しにくいことがあります。
腰が悪いのではなく、腰に負担をかける“別の原因”が潜んでいる――
まずは、そうした視点を持つことが大切です。次章では、その“本当の原因”について、もう少し深く見ていきましょう。
2. 痛みの原因は“腰”にないことがある
「腰が痛いんだから、腰に原因があるに決まってる」――そう思ってしまうのは自然なことです。
でも実際の身体は、とても巧妙にバランスを取りながら動いています。
ある場所に不調が出ていても、その原因は別の場所にあることが珍しくないのです。
たとえば、足首が硬くなれば、歩くたびに骨盤がうまく動かず、腰の筋肉に余計な負担がかかることがあります。あるいは、股関節や胸郭（肋骨まわり）がスムーズに動いていなければ、立ち上がりや歩行のたびに“代わりに腰が動く”という代償が生まれます。これが、腰痛が慢性化する大きな要因です。
つまり、痛みがある場所＝原因ではない、ということ。
この視点が抜けたまま腰だけを治療していても、なかなか改善しないのは当然なのです。
身体は“部分”ではなく“全体”で動いています。
その全体のつながりを見直さない限り、「なんとなくスッキリしない腰痛」は残り続けてしまいます。
3. 腰痛を「整える」とはどういうことか？
「整える」と聞くと、多くの方は“骨盤矯正”や“背骨の歪みを正す”といったイメージを持たれるかもしれません。でも、私が考える「整える」とは、ただ形を揃えることではありません。
たとえば、筋肉が過剰に緊張していたり、逆にうまく働かない部位があると、身体はアンバランスな使い方を覚えてしまいます。そうすると、本来スムーズに動くはずの関節や筋膜の“滑らかさ”が失われ、結果として腰に負担が集中します。
このように、身体のどこかに“うまく動いていない場所”があると、別の部位が代わりに無理をするのです。
つまり、腰を整えるとは、腰そのものだけを操作するのではなく、腰に負担がかからない全体の動きに戻してあげること。
姿勢・呼吸・立ち方・股関節や足首の協調などを見直す中で、自然と「痛みが出にくい身体」に変わっていく。それが本当の意味での“整える”だと私は考えています。
4. 私が大切にしている施術の考え方
私は理学療法士として18年以上、急性期から慢性の痛みまで、さまざまな症状の方と向き合ってきました。その中で強く感じているのは――**「痛みのある場所だけを見ていては、本質的な改善にはつながらない」**ということです。
整体りびるどでは、いきなり腰にアプローチすることは少なく、まずは**“どこが負担をかけているか”を全身から丁寧に探ること**から始めます。
足の接地、股関節の動き、肋骨と骨盤の関係、呼吸と姿勢のリズム…。そうした要素の中に、腰に痛みが出る“根っこ”が潜んでいることが多いのです。
また、施術は強く押したり、無理に矯正したりするものではありません。
感覚を丁寧に再入力することで、身体が自ら「戻る力」を思い出す――そうした優しい介入を大切にしています。動きを引き出すお手伝いをしながら、「あ、ここが動くと楽になるんだ」と感じていただけるような時間を目指しています。
施術は“魔法”ではありません。でも、身体の仕組みを丁寧に読み解きながら整えていくことで、少しずつ「痛みのない状態」に近づいていくことは可能です。
整体りびるどで大切にしている考え方についてはこちらからどうぞ。
5. 今からできる“はじめの一歩”とは？
「整体に行く前に、まず自分でできることはないだろうか？」
そう思ってこのページを読んでくださっている方もいるかもしれません。
実は、腰痛の改善には**“ちょっとした気づき”が大きな変化のきっかけになる**ことがあります。
まず意識を向けて欲しいのは、痛みの出ている部位の上下の関節の機能です。
腰が痛いのであれば、
- 胸椎の可動性はどうか
- 骨盤や股関節の柔軟性や筋力はどうか
とりわけぎっくり腰等の後で症状が中々改善していかない場合は、こういった部位に原因が潜んでいることが少なくありません。
痛みのある部位をストレッチしたり、痛くても我慢して筋トレしたり…こういった対処が実を結ぶこともありますが、場合によっては症状を悪化させてしまうケースもないとは言い切れません。
痛みのある部位ではなく、その周りの関節や筋肉をしっかりケアしてあげると、案外痛みの出ている部位も楽になってくるものです。
まずはこういった視点でセルフケアに取り組んでみてはいかがでしょうか。
6. 最後に――あなたの身体は、まだ“戻れる力”を持っています
腰痛が長引くと、「もう歳だから仕方ないのかな」とか、「どこに行っても同じかも…」と諦めたくなる気持ちが出てくるかもしれません。
でも私は、これまでの臨床の中で何度も見てきました。
ほんの少しの視点の変化や、身体への気づきによって、痛みが和らぎ、動きが楽になっていく人たちの姿を。
人の身体には、本来“戻る力”が備わっています。
ただその力は、痛みや不安があると、うまく働かなくなってしまうことがあります。
だからこそ私は、施術を通じて「気づくきっかけ」を届けたいのです。
もし、あなたが今の症状に悩み、原因が分からず不安を感じているのであれば――
ひとりで抱え込まず、ぜひ一度ご相談ください。
身体の声に丁寧に耳を傾けながら、一緒に“戻れる道”を探していきましょう。
整体りびるどでは、医学的な視点と感覚の再構築を通じて、「その人らしく動ける身体」を取り戻すお手伝いをしています。
松本市や安曇野市でつらい腰痛にお悩みであれば、是非一度、整体りびるどに足を運んでみませんか？
あなたの痛みが、“前に進むためのきっかけ”に変わるよう、全力でサポートさせて頂きます。
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