1. 肩こりって「筋肉の問題」だと思っていませんか?
「肩がこる」「首までパンパン」「重だるさが抜けない」
――そんな肩こりに悩む方はとても多いですよね。
でも、「肩こり=筋肉が硬い」とだけ考えていると、
根本の解決にはなかなかたどりつけないかもしれません。
実は肩こりには、**姿勢や筋肉だけでなく、“感覚のズレ”や“神経の興奮”**が関係していることも多いんです。
2. 肩こりの正体は“張ってる感じ”=感覚の過敏化?
肩こりとは、必ずしも「筋肉が損傷している」「血行が悪くなっている」だけではありません。
よく観察すると、こういう状態がよく見られます:
- 触るとガチガチなのに、本人は無自覚
- 押すと気持ちいいけど、すぐに元に戻る
- 力が抜けず、常に肩が上がっている
これらは、**“感覚がズレたまま固定されている”状態ともいえます。
つまり、肩こりの正体は“筋肉の緊張そのもの”というより、“緊張した状態を身体が正常と認識していること”**にあるのです。
3. 肩こりは「姿勢」ではなく「姿勢の“感じ方”」で決まる
「猫背だから肩がこる」――よく言われますよね。
でも、猫背でも肩こりのない人はいますし、姿勢が良くても肩こりに悩む人もいます。
ここで大事なのが、**“自分が自分の姿勢をどう感じているか”**という点です。
- 姿勢が崩れていることに気づかない
- 姿勢を良くしようとして逆に力が入りすぎる
- 背中や肩の感覚がぼんやりしている
こうした**“ボディマップのズレ”が、肩こりを慢性化させている**ことも少なくありません。
4. 肩こりは「動かし方」より「脱力の仕方」で変わる?
肩こりをほぐすために、ストレッチや体操を頑張っている方も多いと思います。
でも、実際に効果が出る人と、あまり変わらない人がいますよね。
この違いは、“力を抜く感覚”を再獲得できているかどうかにあります。
- 本来は肩甲骨がスッと落ちるだけでも十分
- 腹圧と連動して肩の脱力が起こる
- 手や足の重さを感じられると肩もゆるむ
つまり、“ほぐす”よりも“抜ける”ための準備が大事なんです。
5. 肩は「結果」であって、「原因」ではないことが多い
肩こりは、「ここが悪い」と思われがちですが、実はそうではありません。
肩はあくまで、**他の部分の機能不全や感覚のズレの“最終的な出口”**であることが多いのです。
たとえば:
- 足裏の不安定さ → 姿勢の崩れ → 首肩の過緊張
- 骨盤の後傾 → 背骨の硬さ → 肩甲骨の浮き → 肩のこわばり
- 呼吸が浅い → 肋骨の動きが悪い → 肩で呼吸してしまう
だからこそ、“肩こりをなんとかする”より、“身体のつながりを見直す”ことが本質的な整え方につながります。



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