ぎっくり腰にならないために必要なコト

ども。

武内整形外科クリニックの理学療法士、テラサワです。

前回の記事ではぎっくり腰を早く治すための最善策についてお話させて頂きました。

今回の記事はというと・・・

ぎっくり腰にならないために必要なコト

について。

もちろん、絶対にぎっくり腰にならない身体になる!というのは難しい話。

なる時はなります、ぎっくり腰。

我々だって、スポーツ選手だって。

でも、多少なりともぎっくり腰になりにくい身体になることは可能かと。

ちなみに・・・

この記事に関してはテラサワの臨床的な感覚をベースにしています。

必ずしも医学的根拠がベースとなっているというワケでは無いので、参考程度に。

というコトで、興味がある方はお付き合いください<(_ _)>

※ちなみに前回の記事と同様、急性腰痛の中で骨や関節、筋肉に過度な負荷がかかって一時的に炎症反応を起こすとともに周辺の軟部組織を痛めてしまっているという症状をぎっくり腰症状として捉えてお話していきます。急性腰痛の全てがこの限りではありませんのでご了承ください。

目次

ぎっくり腰になりやすいヒト、なりにくいヒト

イメージとして、若いヒトや運動をしているヒトはぎっくり腰になりにくい、と考えられることが多いんじゃないでしょうか?

基本的にはそういった傾向があるのも確か。

とはいえ、若いヒトや運動をしているヒトでもぎっくり腰になりやすいというヒトはけっこうたくさんいるんですよね。

じゃあ、ぎっくり腰になりやすいヒトとそうじゃないヒトの明確な違いは何なのか・・・

それは

脊柱を機能的に使えているか否か

という部分がカギになっているんじゃないかと思います。

機能的に使える、というのは

ただ脊柱の周りの筋力が十分に備わっている、というコトだけではありません。

ただ脊柱の柔軟性が柔らかく保たれている、というコトだけでもありません。

大事なのは

機能的に使えているかどうかという点。⇐くどい

ぎっくり腰になりにくいヒト、それは脊柱を機能的に使えているヒトなんです。

機能的に使える脊柱とは

では、脊柱を機能的に使えるヒトの条件とは何か?

テラサワが考える条件はこんな感じ

  1. 股関節を柔軟に使うことができる
  2. 骨盤の前傾、後傾がスムーズに行える
  3. 骨盤と脊柱を協調的に動かすことができる
  4. 胸椎にある程度の柔軟性がある
  5. 脊柱周囲の固有受容器が正常に働いている

この5つの条件が整っていれば比較的、ぎっくり腰になる可能性は低くなります。

ぎっくり腰の予防を考える場合、とにかく腰の筋肉を柔らかくしておかなくてはいけない・・・

そんな風に思いがちですよね?

確かにぎっくり腰になった直後は腰周りの筋肉がガチガチになっています。

ただ、このガチガチになった筋肉は防御反応として一生懸命に腰を守ろうと働いてくれているんです。

もちろん、腰椎付近の柔軟性低下が原因で生じるぎっくり腰もありますが

ぎっくり腰になる方の多くは、腰よりも股関節や胸椎の硬さが目立つ場合がほとんど。

胸椎や股関節の機能が低下して負担を分散出来ないもんだから日常的に腰周りにかかる負担が大きくなって、その負担が許容量を超えるといきなりぎっくり腰が・・・というのは良くあるパターンなんです。

では、脊柱を機能的に使えるヒトの条件についてひとつずつ目を向けてみましょう。

柔軟な股関節

股関節というのは

屈曲、伸展、外転、内転、外旋、内旋

という6種類の関節運動が可能な関節です。

これらの動作が無理なく行なえる股関節が

柔軟な股関節

と考えられます。

健康番組などを見ていると、開脚の可動域があるから股関節が柔らかい的なニュアンスで捉えがちだったりするんですが・・・

外転の可動性があっても屈曲や伸展の可動性が十分にあるとは限りません。

どの運動方向についても十分な可動性を確保できていれば、結果的に腰周りにかかる負担を軽減できるためぎっくり腰になるリスクを減らすことができます。

骨盤のスムーズな前後傾、脊柱との協調性

骨盤の前後傾というのは

骨盤の動きの図

こういう動きです。

動画じゃないとイメージしにくいという方はこちらを参考に。

よく、猫背はダメ、反り腰はダメ、なんて言いますよね?

もちろんどちらかの姿勢しか出来ないというのは問題なんですが・・・

能動的にどちらの姿勢もとれるという骨盤の可動性は非常に重要。

骨盤の前後傾がちゃんとできることで、腰椎に可動性を持たせることができます。

結果的に腰椎の特定の一部分だけに過剰な負担を与えるという事態を防ぎやすくなるんですね。

そして、骨盤の可動性と共に大事になってくるのが

骨盤と脊柱の協調性

です。

骨盤が前傾すると、それに伴い腰を反るように腰椎の伸展という動きが入りやすくなります。

逆に骨盤が後傾すると腰が丸まるような屈曲という動きが入りやすくなります。

骨盤と脊柱の協調性が保たれていると、ごく自然にこういった動きが現れるんですが・・・骨盤と脊柱の協調性が破綻してしまっているとこの動きがスムーズに行えません。

この動きがスムーズに行えない場合、腰椎や股関節周囲に過剰な負担がかかりやすくなるためぎっくり腰になるリスクも高まります。

胸椎の柔軟性

胸椎に関してはこちらの記事でも述べているのでお時間があればどうぞ。

胸椎付近が硬くなると、胸椎で分散すべき脊柱の負担も腰周りで受けることになります。

また、胸椎が硬くなると

そこから繋がっている肋骨、胸郭も硬くなるため上半身全体の動きが硬くなりやすくなります。

胸郭が硬くなってしまうと、もうなんだか上半身すべてが硬くて動かしにくいような感覚に。

もちろんそうなると腰周りにかかる負担はさらに大きくなり、ぎっくり腰になりやすくなるというコトは容易に想像できると思います。

そうなる前に、胸椎をしっかり動かしておきましょう。

脊柱周辺の固有受容器の機能性を高める

固有受容器・・・なにやら専門的な言葉が出てきました。

固有受容器という言葉の詳細について正しく理解したい方はググって頂いて(笑)

分かりやすく言うと

身体の内部にある高性能ICチップ

のようなもの。

筋肉や関節の位置や動き、力のかかり加減を即座に認識し、過度な負担がかかって筋肉や関節が損傷してしまわないよう周りの組織の状態をコントロールしてくれるハイスペックな反応装置・・・

それが固有感覚受容器。

固有受容器は身体のいたる所に存在しています。

つまり端的に言ってしまえば

ぎっくり腰になりやすいヒトは脊柱周辺の固有感覚受容器が十分に働いていない

ということ。

不意な衝撃に見舞われても、固有受容器がしっかりと働いてくれていれば

無意識化のうちに腰周りの筋肉を適切に収縮させ、ぎっくり腰を回避できる可能性が高くなります。

つまり、体幹の筋肉がいくら発達していても

固有受容器の反応性が悪ければ余裕でぎっくり腰になってしまうんですね。

逆に言えば、そこまで筋力がなくても

固有受容器が適切に働きさえすればぎっくり腰になりにくくなるとも言えます。
(あ、もちろん最低限の筋力は必須ですが)

じゃあ、その固有受容器を正常に機能させるためにはどうしたらいいかというと、

固有受容器が存在する組織を適切に動かし、適切な刺激を入れる

というコトを意識する必要があります。

で、その過程というのが、

これまで述べてきたような内容を意識し脊柱を機能的に使う

ことでもあるというワケ。

おわりに

ぎっくり腰を予防するためには脊柱の機能性を高める必要がある・・・

何となくイメージしてもらえたでしょうか?

こういった視点で運動やストレッチを行っていただくと、ぎっくり腰になる頻度は少なくなるんじゃないかと思います。

是非参考にして頂ければ嬉しいです。

今回は専門的な言葉や表現が多かったので、ちょっと小難しく感じる方も多かったと思います。

ただ、

より細かい部分に、より専門的な視点で目を向けるというコトは自身の健康管理を行う上で非常に重要になってきます。

ということで、更にマニアックで専門的な話をしたい!という方は是非武内整形外科クリニックでテラサワのリハビリを受けて頂ければ(笑)

最後に、脊柱の固有受容器を刺激するエクササイズの動画を。

この動画では、体幹筋の強化という目的でエクササイズを行っていますが・・・

ストレッチポールを使った体幹のインナーマッスルを鍛える運動は

固有受容器の反応性も高めてくれます。

ぎっくり腰予防にも非常に効果的☆

ご自宅にストレッチポールがある方は是非試してみてください。

では今回はこの辺で。

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この記事を書いた人

松本市にある武内整形外科クリニックに勤務する理学療法士。
産まれも育ちも長野県で、地元が大好きな37歳。
健康に関する情報やリハビリに関する情報、勤務する武内クリニックに関する情報などをブログで不定期に発信していきます。

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