『体幹を鍛える』前に考えて欲しいこと

ども。

武内整形外科クリニックの理学療法士テラサワです。

今回は

『体幹』

についての話なんですが・・・

けっこう私見を多く含みます。

ただ、

腰痛を減らすだとか、スポーツのパフォーマンスを上げるだとかという課題を考えた場合

こういった視点もないと、治療やケアの方向が間違った方向にいきやすいんじゃないかと。

そんな意味で、

腰痛に悩んでいる人なんかには特に参考になる記事だと思います。

是非最後までお付き合いください。

目次

そもそも体幹って?

くだけた言い方をしてしまえば

胴体の部分

です(笑)

もう少し具体的に言うと

胸郭と骨盤の間の部分

これが一般的に言う体幹になります。

ところで

体幹の機能はとても大事!というのは良く聞くと思いますが・・・

体幹の機能が低下すると何がどうなるんでしょう?

  • 慢性的な腰痛やぎっくり腰になりやすくなる
  • スポーツにおいて、諸々の力が十分に発揮されない

イメージしやすいのはこのあたり。

これらをまとめて言っちゃうと

身体の軸になる部分がヘロヘロだと

運動機能としてのパフォーマンスが発揮できない

というように集約出来ます。

極端に言えば、体幹がしっかり機能していないとそれだけで全身的な倦怠感疲れやすさなんかにも繋がりやすくなるんですよね。

だから

自分は腰痛がないから、自分はスポーツとかも特にやっていないから、体幹の機能はそんなに・・・

なんて考えているヒトも、機能的な体幹は持っていて損するもんじゃありません。

体幹筋は鍛えるべきなのか

この問いを愚問だと思っているアナタ。

もしかしたら知らず知らずのうちに怪我をしやすい身体になっているかも知れません。

・・・。

というのは大袈裟ですが、正直言って

体幹筋を鍛えれば体幹機能が向上するかというとそうとも言い切れない

というのが実際のところ。

体幹を鍛える、というと

  • 腹直筋
  • 腹斜筋群
  • 脊柱起立筋群
  • 骨盤底筋群

筋トレでこの辺りの筋肉の出力や固定性を高めるというのがセオリー。

そりゃもちろんこういった筋肉の筋力はある程度必要です。

筋力が低下していれば腰痛になりやすくもなるし、スポーツのパフォーマンスも上がりません。

でも、ですよ?

一般的に

体幹を鍛える=体幹を固める

こんなイメージ、ありませんか?

体幹を固める、という方向でゴリゴリに筋トレを続けると体幹周りの筋肉は鍛えられます。

ただ、過剰な筋トレは

脊柱が本来持つ柔軟性、可動性は失われていく可能性も孕んでいるんです。

脊柱の本来の役目は

身体のサスペンション

いくら強靭な筋肉を体幹の周りに纏ったところで、しなやかな可動性を発揮できなかったとしたら…

機能性というものは結局破綻してしまいます。

体幹の柔軟性は追究すべきなのか

もちろん追及のし過ぎは逆に身体に負荷がかかることもある、という前提で

ある程度の体幹の柔軟性は健康のために必須

だと思います。

あ、体幹の柔軟性の尺度って

前屈して手が床につくかどうか

とかそういうことじゃありませんよ?

もちろんこの動作も一定の柔軟性は必要なんですが・・・

どちらかというとモモ裏、ハムストリングスの柔軟性に依存する前屈動作。

体幹の柔軟性はこれだけじゃ判断できません。

キャット&カウのポーズ

こっちの方が体幹の柔軟性を反映させられます。

あと、意外と難しいのが

ブリッジの姿勢から

背骨(椎骨)を上の方からひとつずつ順番に下につけながら最後に腰を下ろしていく動き。

体幹が、背骨が硬いヒトはコレ、なかなかできません。

キャット&カウのポーズと、ブリッジからの背骨の分離的な動き。

このふたつがキレイに出来ていれば、体幹の柔軟性はまずまずと判断して良いんじゃないかと思います。

結局、どんな『体幹』が理想か

ちょっと抽象的にいうと

筋力と柔軟性をある程度備えていて、どういった姿勢にも無理なく対応できる体幹

かな、と。

だから

俗にいう『悪い姿勢』

猫背とか、巻き肩とか、座骨座りとか、ストレートネックとか・・・

こういった姿勢を

意識的にとれること

は悪いことではないんです。

ダメなのは、

その姿勢しか取れなくなっていること

意識すれば骨盤を前傾させられるし、後傾もさせられる。

胸椎を屈曲もさせられるし、伸展もさせられる。

巻き肩姿勢にもなれるし、背中で正しく肩甲骨を寄せることも出来る。

ストレートネックにもなれるし、顎を引いて首を上に伸ばすことも出来る。

だから結局

首と、胸郭と、骨盤。

これらを協調した動きで無理なくコントロールできる体幹

というのが、理想的な体幹だと思うんです。

固定性と柔軟性の総和が、ここに行き着けばいいワケなので

筋力に関しても

柔軟性に関しても

様々な姿勢がとれて、かつ身体のどこかに過剰な負担がかかっていないのであれば

そこそこそあればいいんじゃないかと。

つまり極論を言えば

苦手な姿勢がない、そんな体幹

これが理想形。

テラサワのリハビリでも、筋トレやストレッチはもちろんやりますが・・・

姿勢が悪いヒトには、とにかくいろんな姿勢をとりながらカラダを動かしてもらいます。

こんな姿勢でこんな運動することはまずない、っていう姿勢で(笑)

単調な体幹筋の筋力強化より、その方がよっぽど機能的な体幹の獲得に繋がるので。

理想的な体幹を獲得するために自分で出来ること

筋トレやストレッチはもちろんやっていいと思います。

ただ、その前に

自分の姿勢を正しく認識するコト

が重要。

座った姿勢、立った姿勢、前から見た姿勢、横から見た姿勢・・・

写真とかとってもらって改めてみてみるとけっこうイメージと乖離していたりするんです。

自分は普段、どんな姿勢をしているのか、

逆に、どんな姿勢は苦手なのか。

そのあたりがはっきりしてくると、機能的な体幹を手に入れるために自分にはどんな動きが必要なのか、というコトが分かってきます。

とはいえ、姿勢や動作の特徴の捉え方や分析なんて言うものは

けっこう専門的でマニアックな部分なので・・・

ある程度専門知識のあるヒトに診てもらうのが一番ですけどね(苦笑)

おわりに

だらだらと書いてきましたが

体幹機能というのは筋力だけでも柔軟性でも補完出来ないということを理解して頂ければそれで十分かな、と。

頭頚部や、胸郭、骨盤がどんな位置関係にあっても無理なく姿勢を保持できる、もしくは身体を動かせる体幹というのが理想的な体幹です。

体幹を鍛えたい!と考えている方は、そういった視点も持ちつつ運動を行っていただけると、より効果を実感できるんじゃないかと思います。

では今回はこの辺で。

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この記事を書いた人

松本市にある武内整形外科クリニックに勤務する理学療法士。
産まれも育ちも長野県で、地元が大好きな37歳。
健康に関する情報やリハビリに関する情報、勤務する武内クリニックに関する情報などをブログで不定期に発信していきます。

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