ども。
武内整形外科クリニックの理学療法士、テラサワです。
最近個人的に忙しくてブログが停滞気味になってしまいまして。
ようやく少し時間にゆとりが出来たので久々の記事更新(苦笑)
今回は、
簡単にできるセルフトレーニングを
テラサワ的私見から詳しめに紹介するシリーズ第二弾。
ちなみに第一弾はこんな感じでした。
前回の記事は
予想に反して中々評判が良かったので調子に乗って続編(笑)
ということで第二弾なんですが、どんな運動かと言うと・・・
四つ這いでの上肢挙上
です。
ではさっそくいってみましょう。
四つ這いでの上肢挙上って?
つまり・・・
四つ這いになって片手を持ち上げる運動です。
こんな感じ。
・・・こんなんスゲー楽じゃん、とか思いました?
思いましたよね?いや、絶対思ったハズ! ⇐ しつこい
ヨガやピラティスなんかでも見かけるこの運動。
何となくやる分にはそんなに大変じゃありません。
でも、ちゃんと意識するところを意識しながらやると実はけっこうハードなんです。
実際の詳しいやり方
どういう効果があるか、という話は実際のやり方をお話した後で説明しようかと思います。
実際やってみて、大変さを感じてもらった後の方が理屈もイメージしやすいと思うので。
と、いうことでスタート姿勢から。
まずはこんな感じで四つ這い姿勢になります。
ポイントは
- 体幹と肩の角度がだいたい90°
- 体幹と股関節の角度がだいたい90°
- 頭は軽く上げておく
手をつく位置は肩の真下あたり。両膝の間はこぶし2個分くらい空けましょう。イメージとしては、両手と両膝で長方形を作るような感じですね。
まだあくまでスタート姿勢です。リラックスリラックス。
そしたら次は、その姿勢のまま両手で床をグッと押します。
写真をパッと見ると、背中を丸めているように見えますよね?
結果的に背中が丸まるのは全然かまいません。
でもあくまで目的は両手で床をプッシュするコト。
ここで意識するポイントは
- 肩甲骨を外側にグッと開きながら両手でプッシュ
- 両手の小指側に力を込める意識でプッシュ
この2点。
肘は伸ばしたまま、力いっぱい床を押しましょう。
さて、このあたりから姿勢をキープするのがちょっと大変になってきます。
肩周りはさっきの姿勢のまま筋出力をキープ。
両手は床をプッシュし続けます。
今度はそのまま、頭部をできるだけしっかり持ち上げます。で、目線は床と平行に。
そしてそこから軽く背中を反らしてみましょう。
この時に・・・
こんな姿勢になっていたらダメです。
ストレートネックのヒトや巻き肩のヒトはこんな感じになりがち。首や肩の筋肉が十分に働いておらず、腰部も反り腰気味。こういう姿勢だと、効果はイマイチ。
と、いうことで再びこの姿勢から
片手を前に出してみましょう。
その時に意識するのは
- 上げた手は床と平行
- 挙げた手の親指が上にくるように
- 頭部と目線は下げちゃダメ
- 支持している方の手はしっかりと床をプッシュ
どうですか?結構きついんじゃないかと思います。
この姿勢を左右ともに10秒キープ。を、数セット。
ぱっと見はそこまできつそうに見えないんですが、ちゃんとできていれば上半身全体にかなり力が入っているハズ。
この運動の効果
この運動の狙いは大まかに言うと
- 胸椎を伸展させる
- 頚部の後ろの筋肉をちゃんと使う
- 前鋸筋、広背筋、僧帽筋をしっかり働かせる
この3点。
他にも細かい狙いはあるんですが、とりあえず分かりやすい部分を。
この姿勢で頭をしっかり上げると、首の後ろや肩甲骨の間の筋肉を使っているのが分かると思います。
上手く頭が上がらないヒトは首周りの筋肉が弱いか、胸椎伸展の可動性が不十分である可能性が。
首周りの筋肉が弱かったり、胸椎の可動性が不十分なヒトはストレートネックや巻き肩と呼ばれる姿勢になりやすくなります。
で、挙上している方の手は僧帽筋や広背筋と言った筋肉を使うことでこの姿勢を保っています。
支持している方の手は床をプッシュすることで前鋸筋をガッツリと働かせます。
いずれも肩が痛くなったり、手の上がりが悪くなるヒトが機能不全を起こしやすい筋肉。
最初は中々手を上げられなくても、続けていくうちに少しずつ手を上げて長い時間キープできるようになってきます。
ちなみに、肩が痛くて前に挙げるのが難しい、という方は後ろに手を挙げてみましょう。肩痛が強い場合、こっちの運動の方がやりやすいケースも多いんです。
肩こりや首の張り感に悩まされているヒトは是非
肩や首の悩みに四つ這いの運動。
イメージするヒトは少ないかも知れませんが・・・
肩や首に悩みを抱えている方にとって、四つ這い上肢挙上はとても効果が出やすい運動になります。
もちろん痛みが強くて難しい、という方は無理は厳禁。
ただ、普段ほとんど四つ這いになんかならない、手を上に挙げる機会がほとんどない、という方は是非一度、だまされたと思ってこの運動を続けてみてください。
長年の肩こりや肩の痛みが解消されるきっかけになるかもしれません。
ということで今回はこの辺で。