ども。
理学療法士のテラサワです。
7月末から試行錯誤しながら動画を作ったりしているワケですが・・・
動画もいいけど、それをブログ記事に落としてほしい!
なんてご希望を頂きました。
なので試験的に、動画とブログ記事を同時にアップする形でやってみようかなーと。
ベースはYouTube動画で、内容を少しシンプルにしながら記事にしていこうと思います。
ご興味のあるコンテンツがあれば、ブログ記事でもYouTube動画でもお好きな方でご覧いただければと思います☆
ということで・・・
今回のテーマは
座骨神経痛をちゃんと理解する
です!
座骨神経痛、こう分けると考えやすい
座骨神経痛を分かりやすく理解するためにまず大切なこと。
それは
座骨神経痛というのは脊柱管内の問題が中心となって生じているものと神経根より先の問題が中心になって生じているものの2つに大きく分けられる、ということを認識しておくことだと思います。
座骨神経痛のほとんどのものはこのいずれか、もしくは両者が関係し合って生じていると考えて差し障りありません。
脊柱管内ってどこよ?神経根て何ぞ?という方も多いと思いますので、背骨ひとつとその中を走る脊髄神経の図を載せてみました。
脊柱管ていうのは、背骨の中にある脊髄の通る空間のこと、神経根ていうのは背骨と背骨の間から出る神経の根みたいなものだと思ってもらえば分かりやすいですね。
脊柱管内での問題で生じる座骨神経痛
まず、脊柱管内で生じる問題が中心となって生じる座骨神経痛について。
これはつまり、脊髄神経そのもの、もしくはその延長である馬尾神経が何らかの刺激を受けて生じている座骨神経痛という事。
脊髄神経って実は第2腰椎くらいで終わっていて、それから下は馬の毛みたいな細い神経が束になった馬尾神経になります。
脊柱管内で生じる問題が中心となって生じる座骨神経痛は、この馬尾神経が圧迫されることで症状が出ているケースがほとんどなんです。
その原因となるのは
- 厚くなった靭帯による圧迫
- 背骨のズレ(腰椎すべり症など)
- 椎間板の劣化
こういった現象が生じやすい脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアなど。
ただ、これらの疾患名がついていなくても腰が曲がっていたり背骨の動きが硬くなっているヒトなんかは脊柱管内で脊髄神経や馬尾神経に何らかの刺激が加わって症状が出現している・・・と言ったケースが多々見られます。
なので、脊柱管内での問題で生じている座骨神経痛の場合・・・症状緩和のために重要なのは
脊柱の可動性を確保すること
これに尽きます。
神経根より先の問題で生じる座骨神経痛
よくYouTubeのストレッチ動画なんかで取り上げられるのはこっちのタイプの座骨神経痛ですね。
神経根より先、骨盤の穴から出ている太い神経・・・いわゆるまさに座骨神経そのものが何らかの影響で圧迫やけん引ストレスなどの刺激を受けることで生じる座骨神経痛になります。
こういった座骨神経痛の場合、
- 股関節外旋筋群の短縮・過緊張
- ハムストリングスの短縮・過緊張
- 股関節内転筋群の短縮・過緊張
これらをターゲットとしたストレッチが効果的と言われていますよね。
とにかく症状緩和のためには
骨盤周囲や股関節周囲の軟部組織を
柔らかくすることが大切
になります。
運動で症状を緩和出来る場合、出来ない場合
で、一番大事なのはココ。
どんな機序で生じている座骨神経痛なら運動で症状を緩和できるのか、または出来ないのか・・・
ポイントは
可逆的か否か
ということ。
骨だったら骨同士が変形してくっついて固まっているようなケース。この骨同士の間に神経根が挟まっていたりしたら、これはもう運動でどうにかできるものではありません。だって骨同士が動かないんだもん。
それから、脊髄神経や馬尾神経、神経根より先の座骨神経をはじめとした末梢神経が傷ついたことで生じる痛みやしびれ。
これも運動で症状を緩和するのは難しいと言わざるを得ません。
あとは、筋肉や靭帯、神経や筋肉なんかが、もう徒手的にどう伸張性を出そうとしてもびくともしないくらい癒着が強かったり線維化が進んでしまっているケース。これも正直、運動ではどうしようもありません。
これらのレベルになるまで構造的な不可逆的変化が進んでしまった場合は服薬やブロック注射で痛みをコントロールしながら保存的な治療を続けていくか、手術に踏み切る以外改善は難しいと思います。
でも、逆に言うとそれ以外であれば筋肉や関節をしっかり動かすことで構造的なゆとりを確保し、能動的な運動を続けながら柔軟性や筋力・持久力の維持・強化を図ることで座骨神経痛によるしびれや痛みを軽減することは十分可能なハズ。
適切な運動、適切なリハビリを受けることができれば症状を大きく減らせるかもしれません。
おわり☆
さて、座骨神経痛について少し理解を深めることができたでしょうか?
結局、座骨神経痛は背骨の中の神経の問題か、骨盤を出てからの神経の問題か、ということになります。
いずれにせよ適切な運動を行うことで症状の緩和は十分可能ですが、骨あるいはそれ以外の軟部組織に不可逆的な変性があった場合、リハビリのみでは対応が難しくなってしまいます。
そうならない前に、しっかりと背骨や股関節周りの筋肉を動かしておくことが大切ですね☆
では今回はこの辺で。
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