突然のご報告で恐縮ですが…
令和5年3月現在、テラサワは新居を構えるために奔走しております(笑)
いやー、ほんと大変。考えていた10倍は大変。
やれ土地探しだ、やれローンの審査だと、気が休まる暇がありません(苦笑)
まぁ、そんな誰の得にもならない個人情報の公開はどうでもいいとして、家を建てるために色々と試行錯誤している中で
「住み心地の良い家を建てることと、理想的な姿勢や動作を獲得することってなんか似てるなぁ」
なんて考えるようになりまして。
これって今リハビリに励んでいる人や新人セラピストが臨床に臨む中でけっこう参考になるエッセンスがあるんじゃないかなーと思ったワケです。
- リハビリに取り組んでいるものの、何だか効果がいまひとつで煮詰まっている患者さん
- 臨床で中々成果が出ず、治療のベースに何を据えたらよいか迷っている新人セラピスト
こういった方にはちょっと目を通してもらえると嬉しいなーと思い書いてみたので、良かったらお付き合いください。
住み心地の良い家を建てることと、理想的な姿勢や動作を獲得することの共通点
まず前置きを読んで、
ちょっとマジ何言ってるか意味わからないんですけどwww
とか思っている人も多いと思うので、結論的な話をしますね。
「お客さんの要望を的確に反映した設計図があって、かつ作成者の意図が関係者にしっかりと伝わらないと、いくら良質な資材があって、いくら腕の良い職人がいても、お客さんが快適に住める家は完成しない」
ネガティブな意味ではなく、おかげさまで我々はとても良い設計事務所に設計・施工をお願いすることが出来たので…テラサワは良い意味でこんな風に感じています。
対して、テラサワが普段リハビリで重きを置いている考え方が、
「様々な感覚が脳で統合された的確な姿勢・動作イメージがあって、かつそのイメージが全身にしっかり波及しないと、いくら柔軟な関節があって、いくら筋肉が発達していても理想的な姿勢や動作には繋がらない」
ざっくり言えば、痛みがあったとして、硬い筋肉を伸ばす、硬い関節を柔らかくする、足りない筋肉をつける…それらもすごく大事だけど、それだけでは本質的な解決にはならない場合が多いよ、といった感じでしょうか。
どうでしょう?
なんとなく似ているような気がしてきませんか?
じつはリハビリにおけるこういった考え方は、患者さんに上手く説明できないことが多くて。
それはテラサワの語彙力の問題も多分にあるんですが、なにか良い説明の方法はないかなーと常々思っていました。
良い機会ですし、それぞれを少し掘り下げながら説明していこうと思います。
住み心地の良い家を建てるために大切なこと
良い家を建てるには、当然
- 腕の良い大工さん
- 自分の理想に近い建築資材
- 自分の理想に近いユニット設備(お風呂やキッチン周り、トイレなど)
これらが必要になりますよね?
でも、これらがあればそれだけで良い家が建つかというと…それは不可能です。
だって、建築士さんが書いた「設計図」がないと、どんな腕利きの大工さんだって家は建てられません。
で、その設計図の精度が、お客さんにとっての住み心地を左右します。
優秀な建築士さんだって、お客さんがどんな家に住みたいかという情報を十分に集めていなければ、そのお客さんにとって本当に住みやすい家がどんな家なのか分かりません。
- 土地は狭いけど、庭は必ず作りたい
- 外壁は塗り壁で、シックな雰囲気にしたい
- 食洗器は必ず付けたい
- こども部屋は狭くても良いから2部屋欲しい
- リビングの窓は大きくして日の光をしっかり入れたい
など、情報は多ければ多いほどお客さんが立てたい家のイメージが鮮明になります。つまり、設計図もより具体的でイメージに近いものになります。
また、情報は量だけでなく質も重要です。
「小さくても庭が欲しい」
「家庭菜園をやれるスペースがあり、物干し竿を設置できる庭が欲しい。天気の良い日は洗濯物を外に干したいので。」
同じ「庭が欲しい」という情報でも、後者の方がより具体的でイメージしやすいですよね。
つまり、
建築士さんがより精度の高い情報をたくさん集めること
も、結果的に住みやすい家を建てる条件のひとつになってきます。
そしてさらに、建築士さんが設計図にある情報を正確に大工さんに伝える、資材業者さんに伝えるという事も重要ですよね。
壁の色は白がいいと言われていたのに、黒い壁で発注・施工してしまったら大クレームです(笑)
…という感じで、これがテラサワが実体験から感じている
「住み心地の良い家を建てるために大切なこと」
になります。
※専門知識のある方が読んだら、なに適当なこと言っているんだ!とか思う人もいるかも知れません。あくまで素人の個人的な主観ですのでご容赦ください(苦笑)
理想的な姿勢や動作を獲得するために大切なこと
さて、では本当に伝えたい部分です。
家の話と比べながら読んでもらうと、スッと頭に入るんじゃないかと思います。
理想的な姿勢や動作を獲得するためには、
- 姿勢や動作の中で必要となる筋力
- 姿勢や動作の中で必要となる関節可動域
- 姿勢や動作の中で必要となるバランス能力
これらが必要になりますよね?
でも、これらがあればそれだけで理想的な姿勢や動作を獲得できるかというと…それは不可能です。
だって、脳内で感覚情報が統合され「明確なイメージ・プログラミング」が作られていないと、どんなに筋力があっても、関節可動域が十分でも、バランス能力がばっちりでも、理想的な姿勢や動作は生み出せません。
- 筋肉や関節は空間的にどんなふうに位置しているか
- 身体がどんなスピードで動いているか
- 触れている床の硬さを的確に感じられているか
- 運動の中で視覚から入る情報がどう変化しているか
- 自分の身体はまっすぐなのか、傾いているのか
など、感覚情報が多ければ多いほど自身のボディイメージが鮮明になります。そして無意識下であったとしても姿勢や動作のイメージ・プログラミングの精度が上がります。
また、感覚情報は量だけでなく質も重要です。
「なにかに触った感覚」
「柔らかくて冷たいものに触った感覚」
同じ「触った」という感覚情報でも、後者の方がより精度が高いですよね。
つまり、
脳内により精度の高い感覚情報をたくさん伝えること
も、結果的に脳内での感覚統合の精度を高め、結果として理想的な姿勢や動作に繋がるという訳です。
また、統合された情報を元に出力されるには脳から手足に情報を伝える経路(下行性伝導路と言います)が適切に機能していなくてはいけません。
軽い力で扉を閉めようと思ったのに、力いっぱい扉を閉めてしまった、という事が無意識のうちに何度もあれば、生活に支障が出てきてしまいます。
…さて、いかがでしょう?
家の話を聞いてから姿勢や動作の話を聞くと、なんだかスッキリ理解できた気がしませんか?
痛みがある部位、筋肉や関節だけに目を向けていても根本的な解決が難しいケースも多い
体のどこかに痛みがあったとして、その部位の筋肉が硬くなっているとします。
一般的には、硬い筋肉をほぐし、痛み止めを飲み、湿布を貼って痛みが静まるのを待つ…といった対応をしがちではないでしょうか?
もちろんその対応が間違っているとは言いませんし、結果として症状が改善するケースも多いと思います。
また、筋力が足りないから痛い、関節が硬いから痛い、という捉え方も同様で、場合によっては筋肉をつけ、関節を柔らかくすることで症状が改善したという人もいらっしゃるでしょう。
一方で、そういった対応をしても中々症状が改善しないケースは多々存在します。中には病的所見が全く無いのに原因の分からない痛みが続いている、といった訴えをお持ちの方も少なくありません。
そのような場合は、少し視野を広げて今までと違った視点から症状をみてみると、思わぬところに解決の糸口が見つかるかもしれません。
ということで、テラサワの新居建築計画のお話でした(違)。
こういった視点でのリハビリをしたいんだけど…という方はこちらから是非お気軽にご相談ください☆
ではまた。
コメント