ども。
武内整形外科クリニックの理学療法士、テラサワです。
ここ数年は新型コロナウィルスの影響から、日常的に体温を測るという行為が当たり前になってきました。
1日の内で2回や3回、体温を測るというのももはや珍しい話ではありません。
ところで皆さんは体温、どのくらいありますか?
今回は
体温
に関するお話をさせて頂こうかと思います。
特に、低体温で悩んでいる!という方には目を通して頂けると
参考になる部分があるかもしれません。
正常な体温とは
よく、
私、体温が低くて・・・。正常な体温てどのくらいなんでしょうか?
なんて聞かれることがあります。
『正常な体温』て、一体どのくらいなんでしょうか?
一般的に、健康なヒトの平熱は36.5℃~37.1℃程度と言われています。
言い換えれば、このくらいの体温が最も
身体の機能を適切に働かせることができる
とも言えます。
体温というものは常に一定というワケではありません。
1日の中でも、意外と変動するんですね。
朝方が一番低くて、夕方あたりが最も高くなる、というのが一般的。
ちなみに、体温の『異常値』は、というと
感染症法では37.5℃を発熱、38.0℃以上を高熱と定義しているようです。
ここ数年のコロナ騒ぎでも、37.5℃以上は仕事や学校へ行っちゃいけませんよーって言われましたもんね。
42℃を超えると、身体内部のたんぱく質の一部が凝固し始めるため10数時間で死に至る可能性が高いんだとか。
じゃあ下は?というと、
35.5℃あたりから代謝機能や排せつ機能が低下しやすくなります。で、35℃くらいになってくるとそれらに加えてがん細胞が最も増加しやすい環境に。これが34℃台まで下がると様々な臓器が機能しにくい状態になってしまいます。
日本人の体温
ところで、日本人の平均体温て知ってますか?
1950年代は日本人の平均体温は36.89℃
2008年時の日本人の平均体温は36.14℃
半世紀で0.75℃も下がっているようです。
そう考えると、今の日本人の平均体温はさらに低いんでしょうね、きっと。
たまに、体温が35℃台前半なんて女性もいらっしゃいますが・・・
ホント危機感を持った方がいいと、個人的には思います。
- 代謝機能や免疫機能の低下
- 癌の発生率、進行速度の上昇
- 内臓機能の低下
- 自律神経系の乱れ
体温の低下は、こういった症状に直結するんです。
体温が低くなる原因
さて、体温が低いのはカラダに良くないということは分かっていてもその解決法というとお医者さんでも明確な答えを教えてくれるところは少ないかも知れません。
体温が低い?うーん、運動不足で血の巡りが悪くなっているんでしょう。出来るだけカラダを動かすようにしてください。血流を良くする薬を出しておきましょうか。
多分、だいたいこんな感じ。
運動不足で、というのは何となくイメージできると思いますがイマイチ抽象的(苦笑)
体温が低下する原因は細かく見るとけっこう色々あるんですが・・・
具体的に対策が立てやすい部分とすると
- ミネラルとビタミンをしっかり摂る
- 筋肉をつける
- 塩分と水分はバランスよく
この3点かな、と。
ミネラルとビタミンをしっかり摂る
体温、いわゆる熱エネルギーの元になるのは
アミノ酸や糖質。
でもこれらが十分にあっても、それだけでは熱エネルギーは作り出せません。
大切なのは
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ミネラル(亜鉛、鉄、ミネラルなど)
こういった栄養素が含まれる食材をしっかりと食べること。
どうしても、という場合はサプリメントで補うのもアリだとは思いますが・・・基本的には食事の中でしっかりと栄養を取れるというのが理想です。
筋肉をつける
正直、やっぱりこれが一番。
低体温で悩まれているヒトは実際筋肉量が圧倒的に少ないというケースが非常に多いです。
だから結局は運動はしなくちゃいけない(笑)
私、健康のことを考えてけっこうウォーキングとかしているんです。だから足の筋肉はそんなに弱くないと思うんですよね。
って言う方。
ウォーキング、素晴らしいです。歩くという動作は最低限の足腰の筋力維持のためすごく大切。
ただ・・・正しい姿勢で、手足をある程度ちゃんと振って、そこそこ速足で歩いていれば別ですが・・・
歩行って意外と、そこまで筋力を使っていないんです。
人間は進化の過程で直立二足歩行を獲得するにあたり、
いかにエネルギー効率を良く出来るか
という部分をひとつの大きな命題としていました。
歩行の細かいメカニズムとかはココではお話しませんが・・・要するにヒトは歩く時、能動的な筋収縮っていうのは控えめであり、きれいな姿勢で理想的な歩行をしている人ほど、過剰な筋力っていうのは使っていないんです。
だから筋肉量を増やしたいということであれば、むしろスクワットや立ち座り運動なんかを毎日続けた方が効果的。
塩分と水分はバランスよく
健康のコトを考えて塩分を少なくしたり、水分を多めに摂ったりしている方は多いと思います。
この行為自体は健康のために大切なコト。
自分も普段からあまり塩分を摂り過ぎないように意識していますし、水分もヒトよりは多くとっているつもり。
ただ・・・
過剰な塩分制限、水分の過剰摂取となるとそれもまた問題になってきます。
過剰な塩分制限は体温の低下に繋がりやすいと言われているので、無理に塩分を控えすぎる、というのは低体温の方にとって必ずしも正解とは限りません。
水分についても、極端に摂取しすぎると体温が下がるばかりか血液が薄まったり内臓の働きが弱くなったり・・・身体の害になってしまうケースもあります。
なにごともほどほどが大事。
自分の体質、基礎疾患等の状態も加味しながら塩分も水分も適切な量を身体に取り入れるようにしましょう。
おわりに
基礎体温というのは出来るだけ36℃台半ば以上にキープしたいもの。
昔から体温が低い、漢方や薬を飲んだけど変わらない、そんなこんなできっと体質的なものだから諦めている・・・なんていうアナタ。
まず筋肉量を増やしてみましょう。
話はそれからです(笑)
なにもジムでゴリゴリの筋トレをしないといけないというワケではありません。
簡単な運動でもいいので、ちょっと続けてみませんか?
1週間、2週間ではだめです。
最低でも数か月、筋力を増やす運動を正しく続けながら適切に栄養を取っていれば、けっこうな割合で基礎体温が上がってくるハズ。
どんな運動をしたらいいか分からない!という方は、是非武内整形外科クリニックへ(笑)
もしくは、このブログの連絡フォームから相談メールを送って頂ければ個別に相談に乗らせて頂きます☆
ということで今回はこの辺で。