元気な膝でいるために大切なコト

ども。

理学療法士のテラサワです。

朝晩はめっきり涼しくなってきましたね。

でも日中はまだまだ暑い日もちらほら。

脱水や熱中症にはもうしばらく注意が必要ですねー。

さて、

今回のテーマは

について

です。

基本的な話ではありますが、参考にして頂けると嬉しいです。

目次

元気な膝の条件

我々みたいな専門職が膝を診る場合は、それこそけっこう細かいところまで評価します。

ただ、皆さんが元気な膝を維持するために指標とするのは

  • 痛みがない
  • ちゃんと曲がる
  • ちゃんと伸びる

シンプルにこの3つでいいんじゃないかと思います。

このいずれかがキープできなくなってきたら、それは膝になにかしらの問題が生じ始めているサイン

痛みの有無は分かりやすいと思いますが、しっかりと最終可動域まで伸びるか、曲がるか、この辺りは案外細かいところまで案外意識が向きにくかったりするので・・・仮に痛みがなかったとしても定期的にしっかりと膝の曲げ伸ばしをしながら可動性を確認しておきましょう。

膝を悪くしやすい人

膝が痛くて病院に行くと

膝が痛いのは膝の周りに筋肉が弱いからです。しっかりとひざの周りの筋肉をつけましょう。

とかって言われがち。

もちろん膝周りの筋力というのは最重要な要素のひとつです。

ただ、膝が不調をきたすプロセスを考えた場合は

  • 過度な内股・がに股
  • 偏平足・外反母趾
  • 立つ時、歩く時に膝が上手く使えていない

と言ったような姿勢や動作の問題がベースになってきます。

そのような因子が関与することで膝に過剰な負荷がかかるとともに、本来使うべき膝周囲の筋肉を使わないというパターンに陥りやすく、結果的に変形性膝関節症や靭帯・半月板の損傷に繋がっていきます。

で、変形性膝関節症や靭帯・半月板の損傷は更に膝周囲の固定性や運動性を低下させ、より一層膝関節に負担がかかりやすくなってしまう・・・という悪循環。

つまり、膝の周りの筋肉だけでなく、姿勢や動作的な部分に目を向けた方が結果的に元気な膝をキープできるワケです。

膝のケアで必ずやるべきこと

自身で膝のケアをする場合、ポイントとなってくるのはこの3つ。

まず、個人的に一番大切だと考えているのが

大腿の前面・後面の筋肉の柔軟性と筋力

です。

膝の調子が悪い場合、まずやった方が良いよと言われるのが大腿の前面、大腿四頭筋の筋トレ。

これはもちろん大事なんですが・・・筋トレするだけだと筋肉はどんどん硬くなっていきます。

ちなみに膝が痛くなる原因で非常に多いのが、大腿四頭筋の短縮や、伸張性低下

大腿四頭筋が縮んでしまい本来の機能を発揮できなくなっているという状態で筋トレに励んだとしても、残念ながら思ったような効果が出ないことが多いんですよね。

そして、太ももの裏、ハムストリングスの機能というのもすごく重要になってきます。

なので、

  • 大腿四頭筋の筋トレ
  • 大腿四頭筋のストレッチ
  • ハムストリングスの筋トレ
  • ハムストリングスのストレッチ

これらをしっかりと行なうことではじめて大腿前面・後面の筋肉をしっかりと働かせられるようになります。

そして、次に重要なのが

膝蓋骨の可動性

です。

上下と内外側にしっかりと可動性をもった膝蓋骨というのは、健康な膝には必須。

ただ、膝蓋骨というのは構造上、膝がしっかりと伸びた状態でなければ周囲の組織が緩まないため上手く動きません

膝蓋骨の動きを確認する時は膝を真っすぐに伸ばし、大腿四頭筋の力を抜いてリラックスした状態で動かしましょう。

で、もうひとつはすごき基本的なことではありますが・・・

痛み無い状態で行える最大可動域いっぱいまで膝を曲げ伸ばしする

ということ。

膝というのは伸ばせば大腿と一直線になるくらいまっすぐに伸びますし、曲げれば最大150°程度まで曲がる構造になっています(日常生活上、正座を除けば120~130°程度の可動性があれば概ね差し障りないと言われています)。

この可動性を維持できているか否かというのは、膝の状態を確認する指標になります。

ちなみに、この可動性が維持できなくなってきている場合はかなりの確率で前述した大腿周囲筋の状態や膝蓋骨の可動性に問題が生じてきているハズ。

あとはもちろん、膝以外の関節に目を向けるというのもとても大切です。

大腿周囲の筋肉に問題がある場合は股関節や骨盤の影響を受けている可能性が高いですし、膝から下の下腿部の筋肉が張りやすかったりすれば足関節周囲の影響も大きいのかもしれません。

そういった部分のストレッチや筋トレも、結果として膝への負担軽減につなっていきます。

膝のケアをする上で注意すること

膝蓋骨の可動性に関しては、膝の機能を考える上で非常に重要なポイントになるんですが・・・

だからといって動かし過ぎるのもそれはそれで問題。

膝蓋骨の下の部分は膝蓋腱と呼ばれる腱があるんですが・・・これが伸びすぎると、膝蓋腱炎をはじめ、膝の痛みに繋がるケースもあるんです。

何事もやり過ぎは良くない、という事ですね。

あと、これは膝に限った話ではないですが・・・

身体の不調を考える場合意識して頂きたいのが

  • 左右の対称性
  • 前後の力学的バランス

この2点。

極端な話、この2点を神経質なくらい意識していれば

膝が痛い、腰が痛い、肩が痛いという悩みもほとんど(ゼロとは言っていない)生まれないんじゃないかと個人的には思っています。

例えば、右膝周囲の筋力がバリバリしっかりしていて、左膝周囲の筋力が日常生活に差し障りないくらいしっかりしているとします。

評価とすれば、いずれの筋力も『十分』と判断できるワケですが・・・

筋力低下はなくとも、筋力の左右差はいずれ関節への負担を蓄積させ、関節の問題へと繋がっていく可能性は十分に考えられるでしょう。

また、左右でみたらある程度対照的な姿勢の方がいたとします。

鏡で全身を見ても、まずまず対称な姿勢。ぱっと見、姿勢に問題はなさそうです。

でも・・・

自身の身体の横身を鏡に映してまじまじと見たことはあるでしょうか?

意外と首が前に出ていたり、腰が曲がっていたり、膝が伸びきっていなかったり…

前後の姿勢については、案外意識を向けていない人も少なくないはず。

もちろん、重心の位置が・・・とか、脊柱のアライメントが・・・とか専門的な部分は専門知識のある職種に確認してもらわないと詳細は分からないかもしれませんが、何となく自分の姿勢がイマイチだなーみたいなことは何となくわかるんじゃないかなーと思います。

是非、普段から自身の姿勢の左右のバランスや前後のバランスに目を向けて頂ければと思います。

おわり☆

ということで、今回は膝についてのお話でした。

基本的なこととはいえ、案外盲点だったという事柄もあったんじゃないでしょうか?

膝に不安を抱えている方は、是非参考にして頂ければと思います。

ではまた。

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この記事を書いた人

松本市にある武内整形外科クリニックに勤務する理学療法士。
産まれも育ちも長野県で、地元が大好きな39歳。
臨床年数に胡坐をかくことなく、日々知識と技術のアップデートに邁進しています。
健康に関する情報やリハビリに関する情報、勤務する武内クリニックに関する情報などをブログで不定期に発信していきます。

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